怒りはろくなことがない

皆さん、腹が立ち怒ることありますか?

その「怒り」について、先日梅花の講習で先生よりお話しいただいたことが身にしみました。

 

「『瞋恚(しんい)の害は諸々の善法をやぶり、好名聞をやぶる』

「瞋恚」とは腹を立てて怒っていることです。

人は怒り狂っている人を見たくないもので、それまで善いことを行ってきた人だということで知られていても、怒っている姿が見えたらその人を避けたくなる。だから怒りはろくなことがないのです。」

 

oh…。耳が痛い・・・と思いながら聞いていました。

怒る時ってどんな時でしょうか。

例えば、思いもがけないことを言われて「突然何言い出すんだ」と、ムッとして腹が立つということがあります。その場合は相手がいるわけですが、相手の言うことが自分にとってはつじつまが合わないことで、突拍子もない言動に感じて納得できないといういら立ちです。

でも冷静になった時に振り返って相手の立場で想像してみると、その人にとっての考えやつじつまがあることに気づいたりします。

ということは、相手に対して腹が立つとき、自分を相手に理解してもらえていないことと、相手の考えを自分が理解していないこととが関係しているのだと思います。

それって普段の話し方やコミュニケーションの取り方で改善できるのかもしれません。

腹を立てる前に、相手はどうしてそう言ったのか?なぜそういう行動をしたのか?こちらの考えは伝えていたのか?こちらの考えを理解されるよう自分は努力したのか?を考えるように心がけることが必要だと思いました。

「怒りの感情をコントロールする」というと、感情を殺して我慢するというイメージで無~理~と思いそうですが、そうではなくて、「ぐっ」ときたら相手がなぜそう言ったのか、ひとまず考える。

それが、自分が諸々を失わないことへつながるのかなあなどと考えさせられました。

そして怒らせないように、相手を理解する努力をし言い方にも気をつけていきたいと思います。

 

今回も梅花を通して有難いお話をきき、とても有意義な時間を過ごすことができました。

瑩山禅師さまにあやかって、瞋恚を鎮め、日々の務めに励みたいと思います。

 

『太祖常済大師瑩山禅師影向御和讃』

瞋恚を鎮めし喜びに 御心明るく満ち満ちて 常の行持を励み行く 道理尊く示されぬ

伝光録のみ教えは 大法の光明を世に揚げぬ 慈母の遺言護られて 救済の誓願たてたもう