毎日、懺悔(さんげ)。

皆さん、短いお経『偈文(げもん)』というのはご存知ですか?

『偈文』は教えの要点をまとめた言葉で、唱えることによって日常生活のなかで有難い教えが身に付きます。

今日は私が一番唱えることが多い偈文をご紹介します。

それは『懺悔文』です。※「懺悔」は仏教では「さんげ」と読みます。

法要の中で和尚さんが唱えるところがあるので、聞いたことがある人も多いと思います。

題からしてなんとなく意味がわかりそうですが、日常生活でしてしまった過ちを反省して、2度と繰り返しません!という気持ちでお唱えする偈文です。

感情に任せて良くない言葉や態度をとってしまった、物を無駄にしてしまった、ウソをついてしまった、など、自分のダメな行いに後悔することはありませんか?

私も現在に加えて、最近は人生を振り返る時間もあるので「あの時の自分が悪かったのでは・・・」とか「今考えると良くない行動だったかなあ」などと、思い出していたたまれなくなることが多々あります。

そんなときに懺悔文をお唱えします。

結構くよくよするのですが「後悔するのではなく、反省をすること」とよく注意されます。

曇りなく生きるためには、過ちに気づいて反省し、同じ過ちを起こさないよう心がけるのが大切なのですよね。

きっとこれを読んでいる皆さまは悪い行いをしないかもしれませんが、もし私のように気になることがあったときには、ぜひ懺悔文を唱えてください。

お仏壇があるかたは、お仏壇にいらっしゃるお仏様方に聞いてもらいましょう。

ありのままに受け止めてくださいます。

暗記できないときは何かに書いたり、スマホにメモしたりして、いつでも見られるようにしておくのがおすすめです。

お唱えするのが難しければ「写経」として書き写すことも、落ち着いて心を改めるのに良いと思います(^-^)

『参偈文(さんげもん)』

我昔所造諸悪業(がしゃくしょぞうしょあくごう)。

皆由無始貪瞋痴(かいゆうむしとんじんち)。

従身口意之所生(じゅうしんくいししょしょう)。

一切我今皆懺悔(いっさいがこんかいさんげ)。

(意味)

私がこれまで造ってきたいろいろな悪い行いは、皆、さかのぼれないほど昔から続けてきた貪り(むさぼり)や瞋り(いかり)や痴かさ(おろかさ)によって、身体の行い、口から発せられる言葉、そして心の思いから生まれたものです。私は今ここにすべてを懺悔いたします。(引用:寺族研修36,曹洞宗宗務庁)

おまじないのような、反省と改心の偈文。

良い道を歩けるよう、ご一緒に頑張りましょう。