あのとき、福田寺の本堂では。

台風19号の後、福田寺の本堂で気づいたことがありました。

10月13日、避難所から戻ってからはあちこちの被害確認と砂利運びで精いっぱいで、中の細かいところの確認はできないでいましたが、

14日の朝、須弥壇の花の水を変えようとしたところ、葉がずらっと枯れているのを発見。

それは台風で買い物には行けなくなるだろうからと11日に用意したばかりの花で、同じ花をあげた他の5か所は全くぴんぴんしていました。

それで、これは御本尊様がお力を使ってお守りくださったのだろうと思いました。

もう一つ、三界萬霊、檀信徒先祖霊位の位牌を祀るところにあげているお花も、くたっとしおれていました。

そこの花瓶は本堂の中でも私が「魔法の花瓶」と呼ぶほど、真夏でも切り花が枯れにくい花瓶で、この気候で4日しかたっていない花がしなっとなるなんて、考えられないのです。

どういうこと?生きが悪いのだったのかな?と腑に落ちないながらも、水の入れ替えをしました。

でも次の日見るとピンピンに戻っている。やっぱりそうだよね、なんだったんだろう・・・。

 

16日、夢を見ました。

私は本堂の大間内に居て、参拝にいらした方へ御朱印を書いています。

書いているうちに、たくさんの人が大間両脇を通って後ろの開山堂へと入っていきました。

「こんなに参拝客が来るようになったんだなあ、でもどうして開山堂に?」と不思議に思いながら目が覚めました。

そしてふと、参拝客にしては違和感があることに気づきました。

上手く言い表せませんが、雰囲気がお参りに来る方とは違います。

開山堂には福田寺を開山された台巌壽桃大和尚と曹洞宗の開祖道元禅師、高祖瑩山禅師、福田寺の歴代住職をお祀りしていますが、檀信徒の先祖代々のお位牌も安置して供養しています。

ということは、夢に見た人たちは参拝客ではなく、檀信徒のご先祖様方がお戻りになられたところだったのではないかと思いました。

存在は目に見えないけれど、出来事は見えてきます。

その他にも様々なことが時を経て重なり、今日に至ったことがわかりました。

力を貸し、守ってくれる存在がいると実感した数日間でした。