【おすすめ本】きみを強くする法律の本『こども六法』

『こども六法』 著:山崎総一郎 絵:伊藤ハムスター 弘文堂

「いじめ、虐待に悩んでいる君へ。」

と、帯に書いてありますが、生きていることに悩んでいる子供・大人みんなへ向けて役立つ本です。

 

ここを読んでいる大人の皆さん、そもそも「法律」ってどんなものがあるのか知っていますか?

私はそんなに詳しくは知りませんでした。

もちろん、毎日ニュースや新聞、会話で目に耳にします。

きっと小学校、中学校、高校と、法律について授業の中にあったのかもしれません。

子どもの頃「あーそれダメなんだよー!法律で決まってるんだよー!」なんて言っていたあの頃の方が「法律」に厳しかったのかもしれません。(中身が合っていたかどうかは定かではありませんが、大人の自己解釈よりは正しいことが多かったのではとも思います)

法律はみんなを守るためにある。

でも、「あれ?なんかおかしいな」「これって苦しいんだけど」「私がおかしいのかな」ということが積み重なって辛い毎日を送っていても、法律が守ってくれるなんて知りませんでした。

「知らない」というより、自分や出来事に重ねて考えることができない、といったほうが合ってる感じです。

最近になって大学で法律の授業をいくつか受けて、良くも悪くも「え!?」と思うことがたくさんあり、改めて知識があることの大切さに気付きました。

これは皆もいろいろと知っておくべきだ!と強く思いましたが、ざっくり知りたくても、普通に六法を読むには難しいのです。

なんとなくはわかるけど、わかりにくい言い回しがたくさんある。

そんな時に本屋さんで見つけたのがこの『こども六法』です。

「これをやってはだめだよ」「こういう権利が君にはあるよ」と、わかりやすい言葉で書いてあります。

読み進んでいくと、あ、これって法律で決まっていたことなのか、と初めて知ることや再確認することもたくさんあります。

自分は法律を「なんとなく」しか知らなかったんだと気づいたと同時に、法律は私たちを守ろうとして考えられていたんだなあ、とも思いました。

 

ただ、「法律のここがおかしい!」と思うこともあるでしょう。

そうなったときには、どうしたら皆により良い法律になるのか考えて議論していく必要があります。

それは知った上での次のステージですね。

選挙にも関心を持つようになるかもしれません。

そもそも知らないと考えることができないので、まずは知るための本なのです。

もともと法律をたくさん知って理解している人には、わかりやすく人に伝えるための参考書にもなるかと思います。

 

世の中の矛盾を考え、自分の苦しみの解決策を見出すためのアイテムのひとつは知識です。

こどもにわかりやすいものは、大人にもわかりやすいですよね。

まずは手に取って、ページを開いてみることをおすすめします。