【本】生きて死ぬ智慧


『生きて死ぬ智慧』

文・柳澤桂子 画・堀文子

般若心経を生命科学者による現代詩訳で「いのちの意味」を語りかけ、日本画家の挿し絵により表現された絵本。

今はすっかり寺族としていますが、私も長いこと悩み、壁にぶち当たり、ぶち抜き、砕けながら歩んできました。

悩みを解決してくれるかもしれないという期待を持って、コーチングや占い、心理学、自己啓発本を読んだり、セミナーに参加したりもしました。

そして、自己啓発としてわりと当時人気があった人の本を読んでいたときに、ふと気づいたのです。

「これって、お釈迦様も言ってない?」

お釈迦様も、と言っても、お釈迦様は2500年も前の方なのだから、断然最初でしょう!

幸い仏教を知りたいならお寺には資料がたくさんあるので、あれこれ読んだりしていたところ、母が持っていたこの本を見つけました。

般若心経に改めてたどり着いたのです。

恥ずかしいことですが、なんと、お寺に生まれ育ち36年目にして、お釈迦様の教えに気づいた瞬間でした。

これを読んだとき、般若心経を誰かに伝えたい!という気持ちが沸き上がって、じゃあ誰に伝えようか?ということで、

四良次様とそのお母様、一緒に亡くなられた池田惣左衛門さん、心配しているだろう村の人たちに、伝えることにしました。

ただ、当時の私はひとりでお経を読むことができなかったので、詩訳の般若心経を読むことにしました。

毎日、お堂の中で繰り返し読んでいるうちに、自分のこころの雲が晴れて行くような気がしていました。

そのあと梅花を習い始めたことで、詩訳ではない般若心経を唱えられるようになりました。

お寺で悩んでいた私に

「仏教、良いじゃない(^∇^)」

と思わせてくれた本です。

自分って何?生きるって何?という苦しさが和らぎました。

自分で読むだけではなく、詩訳の読み聞かせご希望の方、私でよろしければご用命ください(^^)