おどげでない

若方丈が登米市に住み始めて間もないころ、事業を立ち上げたばかりだったので青色申告の説明会に行きました。

地元の研修会などはなまりや方言を大切にしているところが多いですよね。

講師先生が説明の中で「・・・ということをすると、おどげでない。なので、・・・」と言った時、

「おどげでない!?」

彼の中で全く新しい言葉「おどげでない」は衝撃だったらしく、目を丸くして私を見ました。

「とても、すごく大変だよ、ということだよ」と教えました。

そのようなことが度々あって、通訳が必要なのかと(笑)

若方丈は福島市出身ですが、同じ東北とはいえ発音が違うのと、福島市では方言があまりなかったらしく、聞き取れなかったりわからない言葉が多いんです。

なかでも「いずい」が一番ニュアンスをわかってもらうのに時間がかかりました。

毎日日常会話の中に例文を入れるようにして使い方の練習をしました。

そうして経験と実践を積み、今では、まるで生まれも育ちも津山の人と思われるようになりました(^∇^)

先月、御詠歌の講習の中で師範先生(登米市出身)が「いずいと思いますが・・・」と言ったときに

「俺はいずいを知っているけど、他の皆はわかっているのかな!?」と心配したそうです。

いずいは宮城県の方言だからみんなわかってるはずだよ~と言ったら、「登米市だけの言葉じゃなかったのか!?」と驚いていました。

一時期は語尾に「だびょん」をつけていたので、何の言葉遊びかと思っていたら、住職の真似をしてこの辺の言葉の練習をしていたそうです。

「それはたぶん、だびょん、じゃなくて、だべよ(ん)、だと思うよ」

「いや、だびょん、って聞こえるよ!」

きんふくではこのようにして常に大切な地域研究をしているのです!

若方丈は、地域にすぐなじむ人だと思ってましたが、人知れずなじむ努力(?)を惜しまない人だったのです。

私もつられてしまってるんですが・・・

この年になってこんなに方言となまりを使うようになるとは想像もしていませんでした。

※「おどげでない」

登米市の本「石森の方言」(石森方言研究会)に「おどげでねぇー=容易ではない」とありました。

もしかしてだけど、講師の先生は丁寧語のつもりで「おどげでねえ」を「おどげでない」と言ったのかな(^▽^;)